これから書道を学ぼうと思っている人や、子どもに習字を習わせようと考えている人が気になることの一つは、習字の流派や書道会の立ち位置だと思います。私は子どもの頃から日本習字を習ってきましたが、高校の書道部時代は他の流派の子たちの作品も見てきましたし、それなりに日本習字のことについて考えることもありました。一個人の考えではありますが、参考になるかと思いここにまとめておきたいと思います(*’▽’)

「正しい文字・美しい文字」子どもにとって分かりやすい

日本習字の正式名称は公益財団法人 日本習字教育財団。創設者は原田観峰先生で、私が小学生高学年位の時に亡くなられ、当時の習字の先生がそのことをお話していたことを覚えています。日本に書道の流派はとてもたくさんありますが、日本習字は教育目的の強い団体です。
他の流派からすると、一部では観峰先生は”異端”と呼ばれているほど、独自の道を歩んだそうで、日本の書家というよりは教育者としての色も濃い印象も受けます。実際日本習字を知らない人は観峰先生を知らないという人がほとんどです。

冊子「日本習字の学び方」より☆私が小学生の頃は、”おひげの観峰先生”というイメージでした☆

日本習字の会員は約30万人いると言われています。これだけの人が学んでいるのにはやはり大きな理由があると思うのです。
↓ちょっとこれを見てください☆日本習字で習う、ひらがなです。

★日本習字のひらがなの例(公式HP”ひらがなをおぼえよう”)

やや丸みをおびた文字で、例えば小学校で学ぶ習字の”綺麗な文字”よりも少し個性的に見えます。

「日本習字だより」より抜粋☆肉厚な印象で、ちょっとまるみがありますね。

↓これはパンフレットに載っていたお手本と添削例です。ちょっと分かりづらいかな(;’∀’)


実は私が通っていた教室でも「この文字が好きになれない」と辞めた子がいました。書道のお手本の好き嫌いがあるのは当然だと思います。ただこの文字、子どもにとってとても理解しやすいのです。
小さな子が書きにくい「お」「ぬ」「ね」など、線と線の間の空間がしっかりとってあるので、写しやすく覚えられます。この字は、いわゆる丸字とはまた違う、正しい美しい、丸みを帯びた字だと私は思っています。習字のお手本が見やすい、書きやすい。のびのびとした線で、おおらかな字が書ける。それはとても大切なことです◎

私の記憶には全く残っていなかったのですが、実家を掃除していたら、おそらく高校か大学の時に書いた作品が出てきました。↓見えにくいですが…この丸っぽさは日本習字らしさかなと思います。

「阿蘇の恋唄」

これは漢字部で年に2回書く条幅課題。うねうねとした払いあげる感じも、日本習字らしさです。

日本習字にはいくつかコースがあります。

・幼児部・小学部・中学部
・漢字部(※これがメインです。いろんなジャンル、網羅しています。)
・ペン部
・くらしの書
・かな部
臨書部
・墨画部

私は子どもの部を経て長らく漢字部をやっていて、最後の1年だけ(?記憶にない…)かな部をやって辞めたのですが、今回再スタートを切るにあたり、流派を超えて書道を学ぶ人と繋がりたいと思い臨書部(古典)を選びました。(→臨書部についてはこちらで詳しく紹介しています♪)
教室の先生によっても考え方が色々だと思います。教室に通うのなら教室に足を運んで先生と話してみて、また生徒さんの作品を見てみることもお勧めです。私は気が付いたら親が決めた教室に通っていたので迷うことは無かったのですが、子どもや初心者にやさしい印象が強いので、もしこれから日本習字で学ぼうと思っている方がいるのなら、前向きに検討する価値は大いにあると思います☆
◎↓大人が使える素敵な書道セット載せておきますね~◎

★今日のおまけ★息子に作らされた雪だるま。