私は現在日本習字の臨書部のコースを受講しています(*^^)v。日本習字と言えば教育要素の強い書道団体で、所属している人は30万人いると言われているほど。その中で最も標準的なコースは漢字部となり、私も長らくそこで長らく学び師範を取ったのですが、臨書部については正直全く知りませんでした。意外にも日本習字の臨書部について情報があまりないなという印象を受けましたので、臨書部について詳しくご紹介したいと思います☆

臨書部は中国や日本の古典を学ぶ専門のコース

以前日本習字の特徴について記事にまとめた時にも書いたのですが、日本習字には「幼児部・小学部・中学部」「漢字部(※これがメイン)」「ペン部」「くらしの書」「かな部」「臨書部」「墨画部」の7つのコースがあります。(→日本習字のコース案内) 高校生以上を対象としたコースに関して、最も受講する人が多い漢字部では色んな書体をまんべんなく学ぶのですが、臨書部では様々な書体の”古典を学ぶ”という点が特徴です。参考→臨書について詳しく知りたい方はこの記事へ☆

臨書部のお手本の冊子。古典と解説文とポイント、手本がまとまっています(*’▽’)

公式サイトには「中国や日本の古典(漢字)の筆跡を学んで、本格的な作品制作に挑戦してみたい」という人に適しているとし、「『臨書部』では、主に中国の古典(漢字)を学習します。三千年以上の歴史を誇る漢字の代表的な古典を課題とし、それぞれの時代や書人によって異なる様々な書法、表現方法を体感できるコースです」と案内されています。受講対象は大人(高校生以上)です。ちなみに書道初心者の人にとっては、少々難易度が高いと思います…(^▽^;)特に草書や隷書なんかは全く書いたことが無い人は、漢字部で少し基本をやってから臨書をやってからの方が書きやすいです!!

「日本習字だより」より抜粋☆

半紙課題、条幅課題から好きなものを毎月2点まで提出できる

お手本は毎月冊子がもらえます。冊子は20ページちょっとの厚さで、お手本が10種類、コラム、全国の受講者作品一覧が含まれています。4~6月号の半紙課題のお手本だけ半紙の実寸になっているので書きやすい☆(↓下の写真でいうと、「立年」と書かれている左上のちょっと大きなお手本が、4~6月だけの特別なお手本です。)徐々に難しくなってくるので、4月号から始めるのが絶対取り組みやすいです(*‘∀‘)

臨書部4月号からのお手本の色んなページを並べてみました(゚∀゚)

お手本は半紙課題が5つ、条幅課題が5つ入っています。このうち最大2つを月末までに検定部に提出します。教室に通っている人は先生に提出して、先生が検定部に送ります。
●半紙課題(新~七段が取り組める課題)
楷書、行書、草書、隷書 の4つ 1年通して同じ古典、半年で変わる古典があります。
※今年(2020年)4~9月は、楷書は九成宮醴泉銘、行書は集王聖教序、草書は真草千字文、隷書は曹全碑をやりました☆
●半紙課題(五段~七段が取り組める課題)
1つ 半年で変わります。
※今年(2020年)4~9月は、草書の十七帖でした☆

●条幅課題(新~七段が取り組める課題)
楷書、行書、草書、隷書 の4つ 1年通して同じ古典、半年で変わる古典があります。
※古典は半紙課題と同じです!
●半紙課題(五段~七段が取り組める課題)
1つ 半年で変わります。

お手本の冊子に、その年度のカリキュラムが書かれています(ちょっと分かりづらいですが(;´・ω・))

臨書部だけの特徴 漢字部やペン部とは違う部分が多い

臨書部では、半紙と条幅、それぞれに段級位が認定されます。半紙だけ書いていても、条幅には段級位が付かないので注意。まんべんなくどちらも提出しなければなりません(>_<)。初段、二段、三段、四段、五段、六段、七段は試験制です。初段から五段の昇段試験は年3回実施(5月号、9月号、1月号)、六段七段の試験は年1回実施されます。毎月の出品作品は、4段階でA~Dの評価されます。準段位は作品評価でAを3回受けることで取得できます。

添削は真っ赤になって返ってきます( *´艸`)これが楽しみで楽しみで!!

半紙か条幅どちらかが一級になると、「臨書部・段位進行表」というのが送られてきます。(私は半紙と条幅、一級になったタイミングが同じでした。)課題を提出して、作品評価Aをもらうとハンコがもらえます。このA評価を3回取得すると準段位となり、初段からの昇段試験の受験資格を得ることができます。この辺りは臨書部ならではの流れになります。ちょっとややこしい…(;^_^A

私はまだ1級で、A評価も1個目。あと2回Aをもらったら、準初段に認定されて、初段の昇段試験が受けられるようになります☆

臨書部の受講費について。日本習字の教室に通う人は、教室を運営する先生が月謝を決めるので多少違いますが、4000~5000円の教室が多いと思います。詳しくは近くの教室に問い合わせしてみてください(*´з`)
私は通信で学んでいますが、教室に通う人とお手本は全く同じです。入会費は2000円。お手本代として毎月800円、1年払いなら8400円(1ヵ月換算で月700円)。(→日本習字の通信コース案内ページ) 添削費が半紙は1つにつき300円、条幅は700円かかります。つまり、提出しなければ月700~800円という格安価格です!!!!(いや、提出はしましょうねw) この辺は漢字部などとは違う料金規定になっています。

添削券(有料)を貼り付けて検定部に送るシステムです!

ちなみに入会前に資料請求はできますが、送られてくる資料にはあまり詳しくこれらのことは書かれていません( ̄▽ ̄;)。不安な点や疑問点は問い合わせすると丁寧に答えてくれます。 参考:日本習字の通信講座についてはこちらの記事でも詳しくまとめています☆
入会すると日本習字のすべてが書かれた冊子(日本習字のシステム、1ヵ月の流れや提出の仕方など)が届きます。これがあれば一人でもちゃんと課題を進められます!

ドーン☆これを読めばすべてわかる…(=゚ω゚)ノ

今まで知らなかった書の世界を知り、臨書ならではの楽しみを実感できる

私は臨書についてまとめた記事でも熱く語りましたが(笑)、臨書部に入って本当に良かったなぁと思っています。日本習字の漢字部では様々な書道の基礎を身につけることができ、お陰様で師範も取りました。でもそこからもっと広い世界を見てみたいなと思い、足を踏み入れた臨書の世界。「上手な字」「正しい字」だけではなく、書の「個性」「歴史」「表現方法」などを知り、凄く奥深いな…と実感しています。漢字部などの他のコースから移るのも有りだと思いますし、大変ですが複数のコースを受講するのも有りです。他の書道会からでも臨書部は入りやすいかもしれません(古典に関しては流派は関係ありませんので)。古典ならではの読み取りにくさ、臨書ならではの難しい部分もあります。でも新しい知らない書の世界に興味があるなら、是非挑戦してみてはどうかな~と思います( *´艸`)

解説文は一つ一つためになる情報ばかり。私は毎月熟読しています♪
私は通信で自分のペースでゆるーりと書いています(*´▽`*)

◎臨書、楽しいですよ~(*ノωノ)♪◎