最近読んだ書道の本です(*^-^*)!書道の本というとやはり難しく堅く書かれたものが多く読みにくいのですが、この本はとても読みやすかったのです☆何が良いというと、書道を全然知らない人が読んでも、どうして書の作品としてそう書かれたのか、その理由と魅力がやさしく書かれているんです。写真も多く、イラストも多いので、本が苦手な人も大丈夫♪詳しくご紹介したいと思います。

書道の面白さを知ると見方が変わる!書道をやってる人もやってない人も楽しい本

「書のひみつ」は朝日出版社から出ている本です。ソフトカバーで112ページ、大きめですがさほど厚くないので結構持ち歩きもしやすい。じっくり真剣に読む本というより、美味しいコーヒーでも飲みながら喫茶店でほっこり読むのに適しています(私の主観w)♪
『書道はきれいな文字を書かなければならない』という概念にとらわれている多くの人に、書はもっと自由で魅力的なものだと知ってもらえるかと思います。

「書のひみつ」は4つの項目に分かれています。
★ひみつその1は「『まねること』から書ははじまる」書の見方が解説されています。見ることと書くことの結びつきの強さ、臨書の意味。書の作品から感じる空気、心を読み解きます。

太さや形、緩急の解説がとっても分かりやすい(*^-^*) (13P参照)

こういう書き方をするのはなんでだろう、と思っていたものが少しずつ紐解かれる感じ☆馴染みのない作品でも、ぐっと作者に近づいた気分になれるのがうれしい。

褚遂良の雁塔聖教序。同じ字でも表現のしかたを変えていることに驚き!(15P参照)

ひみつその2は「文字は叫んだり、おどったりする」、中国の書が解説されています。
ここの項目は多くの書道の本が押さえているところだと思います。5つの書体ができるまで、王義之や顔真卿、懐素、蘇軾。”ヘタウマ”な八大山人や、古代の石鼓文。ボリュームある内容なのですが、さらっと読めるのが不思議。

年表もほっこりした字とイラストで親しみが持てる…( *´艸`)(33P参照)
懐素の自叙帖。「狂草」と呼ばれる個性的な踊る字☆(46P参照)

★ひみつその3は「和を解くカギは、かな文字にある」、日本の書が解説されています。
唐様の三筆、和様の三蹟。万葉仮名、ひらがな、連綿。

漢字の連綿。読めなくても、書いた人の気持ちがわかってくるから不思議。(72P参照)

仏教思想の禅についても、理解度が増します☆江戸っ子の字や、文人の字、現代書につながる書の変化がとても分かりやすい!

「書道小説」の趣があるといわれる源氏物語について。←知らなったΣ(・□・;)!(74P参照)
禅や茶の場において使われた言葉。この解説がまたわかりやすいー!!(81P参照)

ひみつその4は「書は受け継がれるもの!」、ここでは書はどうやって伝わり、変化したのかが解説されています。拓本の技術、巨大化した書、活字やフォントへ。書は決して特別なものではなくて、私たちの身近な文字として痕跡を残している伝統であることが実感できます☆

王義之の「集王聖教序(集字聖教序)」。王義之の字をかき集めて作られたんです☆(100P参照)
文字の余白にたくさんのハンコ。その理由を知るとまた面白い♪(102P参照)

これを読んでも書道がうまくなるわけではありませんし、コツがつかめるわけでもありません(;´∀`)。でも書の楽しさとか魅力とか、もっとおおらかに捉えていいんだなぁと改めて感じられる本です。肩肘張らずに、気軽に読める書道の本ってなかなか無い☆ぜひ手に取ってみてほしいなと思います!
◎↓気軽に読めるのでとってもおススメですよ◎