先日実家で、昔使っていた書道の教科書を見つけました。高校の選択科目で書道を取っていたのですが、その時使っていた教科書です。懐かしいなぁという思いとともに、あれから20年経って教科書はどのように変わったのか興味がわき、今使われている教科書を取り寄せてみました。20年という月日は決して短くありませんが、それにしてもあまりにも教科書が変わっておりビックリ!!書道を今学んでいる大人の方もぜひ読んで欲しい、お勧めの書籍でもあると感じたので、詳しくご紹介したいと思います(*^▽^*)
東京書籍が出版 高等学校芸術科用「書道I」の教科書 今と昔
教科書はどちらも東京書籍という出版社から出ているもので「書道I」というタイトル。
古い方(緑色)は平成9年に検定済、新しい方(水色)は平成29年に検定済となっており、偶然ですがちょうど20年の開きがあります。(発行されるのはどちらも2、3年後のよう。)新しい教科書は一回り大きく、全ページカラー。古い教科書は89ページあるのに対して、新しい方は129ページに増えていました。
中を見てみると、第一印象として「読み物として面白く変わった」と感じます(*´▽`*)!!小学校中学校と習字を勉強してきた生徒が、初めて目の当たりにする書道の世界。文字を正しく書くことではなく、芸術科目として表現力を上げたり想像力を磨くことを目的に冊子が構成されているというのは変わりありません。でも読み進めたくなる工夫が随所に見られます☆
例えば、お手本は古典作品の拓本を臨書する、という内容だったとして、昔の教科書は白黒なのでコントラストを強めにして、文字の形を強調している感じに。一方で今の教科書は古い拓本でもその古さと良さが伝わるように書かれていて、文字の分かりやすさはもちろんなのですが、その古典作品の魅力がよく伝わるように構成されています。
文章も、大事なところは私自身が鉛筆で囲ったりしていたのが(小テストに出るところに印をつけてた。笑)、カラーだと重要部分が協調して書かれているので一目瞭然。教科書というよりかは、よくできた塾のテキストのような印象です(伝わったら嬉しいのですが!)。
ページ数が増えたことで追加された事項がありました◎↓これら…結構大切な気もしますが、昔の教科書には載っていなかったんですねぇ。ただ高校の限られた授業時間でここまで勉強できるかは疑問ですが(;´・ω・)
・草書 (真草千字文が例として載っていました。)
・隷書 (曹全碑、乙瑛碑などが例として載っていました。)
・篆書 (泰山刻石が例として載っていました。)
・表現方法、創作の手順 (好きな歌詞を書いたり、縦書きや横書きのバリエーションの書き方など)
昔の教科書はそれなりの良さがありますが、学びやすさという観点から見ると今の教科書はとても分かりやすい♪教科書なら初心者向けですし、書道という世界の全体像が見えてくるのが何より良いと思います☆臨書の場合、こういう年表を見てみると、自分が今どの時代のどんな作品を学んでいるのかがとても良く理解できます↓!
書道教室に通っている人もそうでない人も、大人になって書道について知りたいな…と思った時に、意外とやさしい本を探すのに難しいことがあります。そんな方にも今の高校の書道の教科書はとてもお勧めです(*´▽`*)。お子さんが高校生でしたら、ぜひ見せてもらってみてください♪教科書なのであまり一般的な本屋では取り扱っていませんが、ぜひ手に取ってみて欲しいなと思います。
※私はネットで購入しました(*^^)v