私が書道で臨書を本格的に学び始めてもうすぐ1年になります。先月と今月は、課題に「倣書」が含まれていました。この倣書課題については有難いことにお手本がついていたのですが、本来倣書とは、古典の特徴を活かして古典とは別の語句を書くことを指します。今回はこの倣書について、詳しくまとめてみました☆私と同じように、書を学んでいる方の参考になれば幸いです(*^^)v。

倣書は臨書の中では一番レベルの高い学習方法

臨書は、昔の優れた古典の筆跡をお手本にして書を書くことです。臨書には下記のような種類があります。
形臨(けいりん)…字の形、用筆をそのままにうつすこと
●意臨(いりん)…古典のリズムや雰囲気など、字形以外の要素を捉えようとすること
●背臨(はいりん)…古典を良く学んだうえで、お手本を見ないで書くこと

●倣書(ほうしょ)…古典をさらに良く学び、技法や特徴を活かしながら、お手本に無い別の語句を書くこと
臨書の中では、倣書は高いレベルが求められる学習方法と言えます☆

私が学んでいる日本習字の臨書部では、前述したように年度末は倣書課題があるのですが、お手本が無いわけではなく、本部の先生が書いてくださったものをお手本にして書きます。本来倣書をする上でするべきことの一部をやってくださってる訳で…、ありがたいことなのですが、倣書課題をしても本当に倣書をするレベルに達したかどうかは微妙なところです。(なぜなら私はお手本が無かったら絶対書けない自信があるので(;^_^A)

倣書のやり方 参考書籍は事前に用意しておくと便利

倣書は簡単ではありません。倣書作品に取り組む場合の流れは次のようになります。
※臨書部倣書課題の解説文と、高校書道教科書「書道Ⅱ」の「創作の手順」を参考にまとめています。
【1】古典を決める。
【2】書きたい語句を考える。墨場必携(ぼくじょうひっけい)」(←※古人の言葉や詩歌を集録した本で、色んな種類があります)を参考にするのがおススメ。(もっと自由に創作する場合は、作品の大きさや用材なども幅広く決めます。)
◎↓「墨場必携」のひとつ。自分に合ったものを探してみてくださいね◎

【3】古典の中から集字をする。書きたい文字が古典に見当たらない場合は、同じ作者の他の古典や、同時代の文字を参考にします。
「新書道字典」で調べるのがおススメです(*^▽^*)文字探しには最適♪(画像は「書道Ⅱ」より抜粋)

◎↓「新書道字典」。これは持っている人多いみたいですね~!!(私も買おうか検討中(;´∀`))◎

【4】アレンジを加えたり表現方法を試行錯誤し、作品としてまとまるように仕上げる。前後の文字のバランスを考えて大きさや太さ、構成を調整することが大切です。

同じ文字でも、表現の仕方で大きく印象が変わります!(画像は「書道Ⅱ」より抜粋)

↓ちなみにこれは倣書を超えて、古典を活かした創作になります。古典は参考程度に、もっと自由に書くのが「創作」です。

「書道Ⅱ」より抜粋。詩文を決めてから、イメージに合う古典を参考にするんですね~

今月の倣書課題のお手本☆同じ語句が色んな古典で表現されています。右は孫秋生造像記の倣書、左は争坐位文稿の倣書。…やっぱり本部の先生はすごいなぁ…(=゚ω゚)!!

3月号のお手本より。現在右側の課題を取り組んでます~(;´∀`)

臨書は、学べば学ぶほど奥深いものだと実感しています。少しずつ字典や資料をそろえて、倣書に取り組めたらカッコいいなぁ。まだまだ勉強中。もっと色んな古典に触れて、書き続けることが大切ですね(*´▽`*)。

◎↓ポケットサイズの字典見つけた~!これ…すごく良さそう(#^^#)◎