臨書を学び始めて1年弱。書道は長らく学んでいましたが、臨書にじっくり触れたのは実は高校生以来です。実家に20年以上前の高校書道の教科書はあったのですが(参考:20年前と現在の教科書の比較)、勉強のために改めて今使われている教科書を購入しました。最初に「書道Ⅰ」を、そして最近「書道Ⅱ」を買い、ふとした時にパラパラと読んだり、気になったことを確認したりしています(*’▽’)。この教科書はとても読みやすく、意外に深く幅広く、書を学ぶ人にとってとっても役立つ本だと思ったので詳しくご紹介します♪書道について知りたい人や、書道教室に通っている人は、ぜひ一度目を通しておくべき本だと思います!!
読み込むと深く難しい内容だが、全カラーで読みやすくやさしい印象に →辞書的な使い方もおススメ
一般の人が学校の教科書を買うのはあまり無いことかもしれませんが、ネットでは簡単に購入できます(*^^)v。そもそも教科書は普通の本屋さんでは取り扱っていないので、この便利な現代社会に感謝♪東京書籍から出ている本で、内容は公式ホームページから確認することができ、デジタルカタログもあります☆
高校書道の目標は、「書写能力を高めると共に、書の表現と鑑賞をのばしていくこと」とされています。書は正しくきれいに書くことだけが大切なのではなくて色んな表現方法がある。それを古典から学ぶことが小中学校の学習との大きな違いで、臨書の大切さを知る大きな機会だとも思います。内容は、ⅠもⅡも、各書体、仮名、漢字仮名交じりの書がメインで、篆刻や歴史にも触れています。
古典の臨書がしやすいように、↓大きめに印刷されているのでありがたい(*´▽`*)。
ちなみに参考までに、書道Ⅰの場合、楷書のページで詳しく紹介されている古典は、九成宮醴泉銘、孔子廟堂碑、雁塔聖教序、自書告身、牛橛造像記、鄭羲下碑、隅寺心経。書道Ⅱだと、張猛龍碑、薦季直表、爨宝子碑、始平公造像記、賢愚経です。こうやって文字で並べてみると、特に書道Ⅱはめちゃくちゃ難しそうに感じますが、さすが”教科書”!、読みやすいのでそんなに難しさは感じません(*´ω`)。
↓草書については、書道Ⅰでは2ページしか触れていませんが、書道Ⅱでは8ページにわたり紹介しています。
仮名については、書道Ⅰでは用具の紹介から。古典に触れつつ、連綿、行書き、散らし書き、創作などはどちらの本にも書かれています(難易度は違いますが)☆
漢字仮名交じりの書については、書道Ⅰでは幅広い表現方法を提案し、書道Ⅱでは古典を重点的に紹介して創作につなげています。
全体的に、書道Ⅱの難易度は正直とても高いと思います(^▽^;)。高校の教科書なので高校生が学ぶ内容のはずですが、ⅠとⅡ、全てしっかりと頭に入れることが出来たら、その辺の書道教室の先生より知識ははるかに上になるかと。大学で書道を専門に学びたいという生徒にとっては当たり前の知識かもしれませんが、大学受験とは関係ない芸術科の科目の一つとして軽ーく勉強するという高校生が学ぶ内容では無いかもしれません(;・∀・)。でもこれから先ずっと書道をやっていくつもりなら、書道Ⅱは持っていて損はありません!!
書道ⅠとⅡ、どちらも120ページほどですが、しっかり深く、細かく解説されています。私もはるか昔高校の授業で書道を選択していましたが、当時の教科書よりも今は本当に良い教科書を使って勉強しているんだなぁという印象を受けました(*‘∀‘)。
教科書を手に入れて、授業でやるように最初から臨書するのも良いと思いますが、私はふとした時に読んだり、課題で出てきた古典について辞書のように調べたり(今通信教育で臨書を学んでいるので)、他の書道の本を読みながら照らし合わせてみたり…色々な使い方をしています。
古くて堅い文字ばかりの書道の本を読むのであれば、断然この教科書を読んだほうが確実に役に立ちます!!とりあえず書道Ⅰを見てみて、必要であれば書道Ⅱを買い足すのがおススメの買い方ですよ☆
◎↓こちらの本です~◎