これまで書道をやってきて、中国の書の歴史に触れる機会が少なからずありました。臨書を本格的に始めてからまだ半年ちょっとですが、高校の授業や、昇段試験の時など、事あるごとに顔を見せてきた名作たち。今さらですが、もうちょっと知りたいなと思い、「マンガ 書の歴史」という本を購入♪「書の歴史」はシリーズものですが、こちらの本は「書の歴史のはじまり」と、書の歴史を知るなら絶対に外せない「王義之や顔真卿」が出てくる1作目です!とても良い本でしたので、詳しくご紹介します(*^▽^*)
書道の歴史を学びたい人には最適!書道の試験対策や学生にもおススメ
こちらの本、最初に記しておきますと、タイトルに「マンガ」と書かれていますが、以前紹介した「とめはねっ!」のようながっつりしたマンガではなく、文章+マンガ(マンガは3割程度)でかかれた本です。それから、全く書について知らない方や興味の無い方、「王義之って誰?」というくらいの方には少し難しいです(;´∀`)
私はこれまでちょこちょこ書の歴史に触れる機会があったので、ほんの少し知識はありました(ほんの少しですがw)。独立した”点”だった知識が、この本によって”線”でつながった感じです☆それから作品の写真が載っているのでイメージやしやすく、中国の歴史背景も学ぶことができる本だと思います。今はあまり書の歴史に詳しくなくても、これから色々学んでいきたいなという人は読む価値はあります。高校や大学で臨書を学び始めた学生や、書道の筆記試験や昇段試験対策にもおススメ。マンガが含まれていても子ども向けの本では無いので、「親が子に勧める本(マンガ)」では無いです(;´∀`)
第一章から第四章まで245ページ 扱っているのは書に大きな変化が起こった殷~唐の時代
内容は4つに分かれて書かれています。最後までスピード感をもって読める内容と構成です☆
●第一章「漢字の書法」
甲骨文字や金文について。孔子の時代、秦始皇帝時代。石刻文字、竹簡や木簡に書かれた文字などの当時の字姿など。
●第二章「書聖登場」
王義之について。初唐の三大家である欧陽詢、虞世南、褚遂良。その出てきた他の書家や作品も。
●第三章「北朝書法の盛衰」
仏教の伝来と普及。龍門石窟、墓誌銘や写経体など。
●第四章「顔真卿とその周辺」
顔真卿の人物像、書法、交友、時代背景。
私は巻末にあった書の歴史年表を見ながら読み進めていました。おそらく臨書をやる前なら「ふーん」とさらっと読み進めていただろう箇所も、今は「あっ!この作品知ってる」「え、これってこういう意味があったの?」と興味深く読めたのでとても楽しかった!登場人物や作品や歴史がたーくさん出てきますが、よくこんな1冊にまとめられたなぁとしみじみ感心してしまいました☆
このシリーズ、これ以降の歴史バージョンや、日本の書の歴史の本も出ているので、今度はそれも買ってみようかなぁ( *´艸`)書の歴史に興味がある方、是非読んでみてほしい一冊です!
★ほぼ同じ内容で文庫本の「マンガ『書』の歴史と名作手本 王義之と顔真卿」という本もあります。コンパクトサイズで持ちやすい~♪
◎↓ハードカバーの「マンガ 書の歴史 殷~唐」はこちら◎