臨書を学び始めたのを機に、読みやすい書道に関する本を探してはちょこちょこ読んでいます☆今回紹介するのは、以前紹介した「マンガ 書の歴史 殷~唐」(文庫本は、「マンガ『書』の歴史と名作手本 王義之と顔真卿」)の続きの時代となる、宋から中華民国の書の歴史をまとめた本になります。
今回は文庫本を買いましたが、ハードカバーのタイトルは「マンガ 書の歴史 宋~民国」で、これを文庫本にしたものが今回紹介する「マンガ『書』の黄金時代と名作手本」です。※タイトルは違いますが、ハードカバーと文庫本の内容はほとんど同じだと思われます。本についての私の感想と、内容をちょっぴりご紹介したいと思います!
「マンガ 書の歴史 宋~民国」の文庫本 紹介されている書家・作品がかなり多め!蘇軾、黄庭堅、趙孟頫、文徴明、董其昌、八大山人など多数
最初に本を読んだ感想を☆。臨書を学び始めて2年目の私にとって、中で紹介される書家は名前が聞いたことある程度の人は少しいましたが、あとはほとんどわかりませんでした(^▽^;)。王義之とか欧陽詢、虞世南あたりは前作に出てしまっていたし、書がどう生まれたかも前作に載ってるので、それを前提とした続きの内容で、難易度は結構高めです。書道の歴史をほぼ知らない人や臨書を全くやっていない人には、向いていないかも。タイトルに「マンガ」と入っていますが、とても少なめ、挿絵的な感じです。
たくさんの書家が登場し、目まぐるしく時代が変わるので、ストーリーとして繋がっているという訳ではなく、その時代の押さえるべき書の重要事項をまとめている感じです。私の知識不足で分かりにくいということもありましたが、それでも!私は買ってよかったです(*´▽`*)。激流の時代、生まれや政治、自分の置かれている環境に振り回されながら、書で生活を成り立たせたり、書に想いをぶつけたり…。ただ古典を見るだけではなく、その背景が見えるのは大きなメリットですし、例えその作品の事を知らなくても、楽しく読み進めることができました。
載っている古典は豊富です!!ハードカバーの方にはありませんが、文庫本は、釈文が付いています☆釈文は、読みにくい古典の拓本などの横にのせた、現代の字体に直したもののことです。使おうと思えば「手本」として使えるので、文庫本タイトルには「名作手本」となっています。
余談。私は長らく日本習字で習字を学んでいて、滋賀県に創始者の観峰先生の収集した作品などがある「観峰館」という書道博物館があるのですが、そこが所蔵する作品がたくさん出てきて、個人的にとっても嬉しかったです(*´ω`*)。
本の最後に歴史年表がありますが、文庫本には索引はありません。(多分ハードカバーの方にはあります(;’∀’))えぇぇ~、調べたい項目があったら、目次と気合で探せばいいのかしら…。それかハードカバーの方も買うか…。ハードカバーの方には釈文が載っていないので、迷う方が多いかもしれませんね。私、いずれハードカバーも買っちゃう気がします。笑
結論として、内容は難しいですが、臨書をしっかり学びたい方は持っていても良い本だなと思いました。「マンガ 書の歴史 殷~唐」とセットで持っていれば、有名な古典はだいたい網羅していますし、気になったら本で調べることもできます。ハードカバーか文庫本、どちらにすべきかは迷うところですが、迷ったら両方買っちゃうのが良いかな?!(予算があれば!笑)
◎↓こちらが今回紹介した文庫本です。
◎↓こちらがハードカバー版。こっちには索引が載っているかと…!
◎↓こちらが前作の「マンガ 書の歴史 殷~唐」の文庫本版。
◎↓こっちが前作のハードカバー版です。